尚後哲を俟つ

読んだ本の書評やアマチュア野球の観戦記、日々の雑感をつぶやいていきます。

書評

さあどうなる日本の賃金-渡辺努『世界インフレの謎』

はい、久しぶりの更新です。 読んだ本の感想を書きます。 読んだ本はこちら。 www.amazon.co.jp 著者の渡辺努は『物価とは何か』(講談社選書メチエ)が話題となった経済学者。 渡辺によると、現在の世界インフレは、ロシア-ウクライナの戦争を主原因とする…

越境し、融合しあう人文社会科学ー佐々木和貴編『文化現象としての近代ー吉村伸夫遺稿集ー』ー①

今回、ご紹介するのは、佐々木和貴編『文化現象としての近代ー吉村伸夫遺稿集ー』である。 文化現象としての近代―吉村伸夫遺稿集 作者: 吉村伸夫,佐々木和貴 出版社/メーカー: 金星堂 発売日: 2015/05 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る この本は…

「症例」にとどまらない「人物誌」への愛、そして「多様性」への寛容ーオリヴァー・サックス『妻を帽子とまちがえた男』ー

今回、ご紹介したいと思うのは、オリヴァー・サックス『妻を帽子とまちがえた男』。 妻を帽子とまちがえた男 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 作者: オリヴァーサックス,Oliver Sacks,高見幸郎,金沢泰子 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2009/07/05 メ…